その理由は徹底した分業制を敷いていたからです。最初の頃からのメンバーであった石川フミヤス氏は、作画担当でしたがさいとう氏より先に鬼籍に入っています。分業制であったればこその内容充実が、この長い連載のベースになっていることは間違いありません。
その中身がいかに充実しているかは、「ゴルゴを読めば歴史が分かる。」と言わしむるほどの評価に如実に現わされています。
MyFirstBigのゴルゴ13の再刊本は、以前より少しだけ表紙の紙が良くなり、それにつれて印刷のノリが良く発色が鮮やかになっています。
何より、ゴルゴと言えば、男の読むものと思っていたら、それはとんでもないことで、今では、かなりの有名人がゴルゴのファンであることを隠そうといないほどの市民権を得ました。
その最たるものが、ゴル女と自ら呼ぶ人たちの存在です。
そのゴル女達が選んだ作品集まで、発刊されています。やはり、男性の目線とは違うと感じる部分と、いや、ここは男性にも通ずる部分だという作品の幅の広さを感じさせる部分とがあり、50年の長きにわたる作品は、それだけで話題を提供するほどになっています。
初期のゴルゴの顔は今より少し大きめで、目がもっと大きく眉は漫画チックなほどのへの字でした。
最近の顔は、グンと小さくなり、八頭身よりさらに小顔に感じます。初期の作品と現在で一番異なっているのが、台詞の量です。昔のゴルゴに今のゴルゴは出会ったら、「お前、おしゃべりだねぇ。」なんて混ぜ返すかもしれないほど、長いセリフが有りました。
ここいら辺の変化が、作風から自然発生的に生まれてきたものでしょうね。さぁ、10年後のゴルゴはどうなっているでしょうか。
あのサザエさんも作者が他界して時が流れているのに、全く変わりなく作品が作られ放映されています。
さあ、ゴルゴ13、今度が誰が標的なのかな。