2015年04月05日

ベルカント唱法

イタリア歌劇などで、男性歌手が朗々たる声で歌う姿は、掛け値なしに素晴らしいものですが、身近な人間がこれをやった場合、どんな反応が出ると思いますか。八王子の(旧)市民会館での話です。高校の学外活動の一環として、音楽鑑賞が有りますが、私の高校では珍しくも、当時、現役のバリバリの森山良子のリサイタル(この言い方も古いですねぇ…〜)を、一日貸切りしたことが有りました。

前半は、シングアウト中心、後半はコンサート形式の二部構成でした。その前半の最後の方で、その出来事は起きました。
森山良子(以下、M):さぁ、それでは一緒に歌う曲もこれが最後です。大きな声でお願いします。
       〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜ラランララ〜〜〜〜〜〜〜ン
       ハイ、一緒に

会場:(小さい声)〜〜〜〜〜〜、らら〜んららん〜〜〜〜〜〜!
M:あらぁ、元気がないですね。もっと、大きな声で溌溂と、ハイ。
       〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜ラランララ〜〜〜〜〜〜〜ン
会場:(小さい声)〜〜〜〜〜〜、らら〜んららん〜〜〜〜〜〜!
M:まだまだぁ、元気がないですね。もっと、大きな声で、ハイ。
       〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜ラランララ〜〜〜〜〜〜〜ン
またもや、会場:(小さい声)〜〜〜〜〜〜、らら〜んららん〜〜〜〜〜〜!
とその時です。
二階席の最後方から、一人だけ「ラ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン…」と、もの凄く通る男性の声が会場に響き渡ったのです。皆、一斉にふりむきました。ダレ、だれ。?????

M:素晴らしい声ですね。ステージに降りて来てください。 と、森山良子が感心した風に会場に呼びかけたほどです。

後で分かったことですが、この男性は何と私と同じクラスの学級委員をしていた生徒だったんです。それまで、誰ひとり彼のそんな特技を知りませんでしたから、卒業式の時には、彼の独唱をと、その後早々に決まったほど話題を呼んだものでした。
後で本人に確認したら、あれは「ベルカント唱法と言って、………」と、長〜〜〜い説明を聞かされというおまけまでつきました。

天下に自慢できるほどの悪声の私ですので、羨ましい!と叫んだことは皆さん容易に想像が付きますでしょう。
posted by ホワイトミスト at 08:57| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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