前半は、シングアウト中心、後半はコンサート形式の二部構成でした。その前半の最後の方で、その出来事は起きました。
森山良子(以下、M):さぁ、それでは一緒に歌う曲もこれが最後です。大きな声でお願いします。
〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜ラランララ〜〜〜〜〜〜〜ン
ハイ、一緒に
会場:(小さい声)〜〜〜〜〜〜、らら〜んららん〜〜〜〜〜〜!
M:あらぁ、元気がないですね。もっと、大きな声で溌溂と、ハイ。
〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜ラランララ〜〜〜〜〜〜〜ン
会場:(小さい声)〜〜〜〜〜〜、らら〜んららん〜〜〜〜〜〜!
M:まだまだぁ、元気がないですね。もっと、大きな声で、ハイ。
〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜ラランララ〜〜〜〜〜〜〜ン
またもや、会場:(小さい声)〜〜〜〜〜〜、らら〜んららん〜〜〜〜〜〜!
とその時です。
二階席の最後方から、一人だけ「ラ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン…」と、もの凄く通る男性の声が会場に響き渡ったのです。皆、一斉にふりむきました。ダレ、だれ。?????
M:素晴らしい声ですね。ステージに降りて来てください。 と、森山良子が感心した風に会場に呼びかけたほどです。
後で分かったことですが、この男性は何と私と同じクラスの学級委員をしていた生徒だったんです。それまで、誰ひとり彼のそんな特技を知りませんでしたから、卒業式の時には、彼の独唱をと、その後早々に決まったほど話題を呼んだものでした。
後で本人に確認したら、あれは「ベルカント唱法と言って、………」と、長〜〜〜い説明を聞かされというおまけまでつきました。
天下に自慢できるほどの悪声の私ですので、羨ましい!と叫んだことは皆さん容易に想像が付きますでしょう。
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