人事異動が有れば、必ず、業務の引き継ぎが行われます。ある一定年齢以上で、普通の会社組織に属している皆さんなら、自分の上司の首が変わったことで、激しい変化を感じる人と、全く何も変わらないという人と、それこそ千差万別のはずです。
「どうしてでしょう」と聞くだけ野暮な話で、要は引き継ぐ人の性格と引き継がれる人との性格によって、引継ぎ内容が70%〜50%くらいの伝わり方になってしまうことになります。念のために言っておきますが、物凄く几帳面な性格で、自分の業務内容を正確にマニュアル化して、さどうぞこれを読んで質問してください的な、自称完璧人間の行う引き継ぎは、おおむね良好には絶対になりません。
マニュアルは、ある意味作成者の思いのたけが詰まった作品ですから、中身はかなり濃いものです。一字一句にそれぞれ意味があると思ってください。でも、それを読む立場になれば、「こんな立派なものを作って!…。」と思う人もいれば、細かすぎて仕事の流れをつかめないと嘆く方もいるでしょう。それがどんなに工夫を凝らしていても、イエ、むしろ、工夫を凝らせば凝らすほど、読む人の頭に入って行かないのです。
例え、パソコン画面の写真(スクリーンショット)が満載されても、それは同じです。
引継ぎは、超大まかな概要を話すところから始まって、中身の大まかな分類を示します。次は、分類と分類との業務の流れをざっくりと話します。そうした地ならしを行ったうえで、各論に入っていき、話が細かな局面に差し掛かったころ合いで、マニュアルを見せるのです。
話を聞いている人が、そんな大まかな話では?と疑問に思い出し始めた時が、知ろうとする要求が高まっている時ですから、この時精細なマニュアルを見せれば、食いついてきます。
でも、世の中のかなりの人が、いきなりこのマニュアルは完璧だから、これさえ渡しておけば、引継ぎいらずさ!と思い込んでいる節が見られます。仕事の概要を知らないうちに、細かい仕事の手順だけ見せられて理解できる人が、いったいどのくらいいるでしょうか。
逆に、自分の業務をマニュアル化できない人は、仕事そのものを惰性で行っているにすぎませんから、引継ぎの書類を作っているときに、結局「あぁ、面倒くさい。」となって口頭での説明で引継ぎを終わらせがちです。
何にしても、交代してから、三か月もすれば、結局は自分流で仕事をこなしていくことになるんですけどね。

