省燃費によって、炭酸ガスの排出を減らす試みは、既に多くの企業は自社の技術をアピールし合うレベルに到達しています。
次のレベルは、水素を燃料とした動力の確保方法の開発です。ガソリンを単純に水素の置き替える方式、水素を燃料電池のエネルギー源としてその電力を利用する方式が今のところからトヨタから提唱されています。
構想の段階を卒業して、研究開発がすでに相当進んでいるのが、マツダのロータリーエンジンを利用したレンジエクステンダーという考えです。
レンジエクステンダーとは簡単に言ってしまえば、電気自動車(EV)に発電用のエンジンを積んだ自動車のことです。小さいエンジンを発電専用に使うという考えです。電気自動車は航続距離についての不安を感じながら走行するというイメージが広まってしまいました。また、急速充電では30分で80%ぐらいという数値を見て、ガソリンの満タンというが概念から遠いのも、EV人気の高まりをスポイルしています。
しかし、レンジエクステンダーならば、燃料を補給できる環境ならば、ガソリン車と同じくらいの手軽さを手に入れます。それを具現化して今売れまくっているのが、日産のe−Powerです。しかし、これは従来型のガソリンエンジンを搭載しています。
これを、水素ロータリーエンジンに置き換えたらというのが、今回私の提案です。
日産とマツダという自動車メーカー二社の技術の持ち寄り企画は、実現が難しそうに見えます。事実、難しいのでしょうが、マツダが割り切って、また、日産も割り切って、水素ロータリーエンジンをパーツとして売買するならば、そのぎくしゃくした関係は薄れるでしょう。マツダの試作車では、ローターは僅か一つでも、問題はないことが実証されています。
これが実現すれば、日本は一気にゼロエミッション車をマスプロダクション出来ることになります。世界の自動車業界の覇権地図が大きく変わる可能性を秘めたこの発想、採用しませんか。
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