確かに若い頃に加入すれば掛け金は安く済みます。でも、ン十年もかけていても、養老型のように積立定期に近い性格のものと、掛け捨てタイプとでは、満期が有るか無いかとか、補償額が多い少ないとか、御祝い金が出るとか様々条件によって、掛け金は物凄く開きが出てきます。
でも、実際、ある年齢に達すると、途端に保険はシリアスな面が強くなります。
保険会社から見れば、年齢が上がればそれだけ死亡リスクは高まりますし、病気も長期化することは容易に想像できます。
お金が出ていくことが分かっている人に対して、手厚い補償をする保険会社なんてありません。そりゃあ誰だって理解できますが、いざ自分が加入する段になると、なんでこんな理不尽な内容なんだよ!と怒りがこみ上げるのが現在の保険制度です。
しかし、そこに勝機を見出すべく切り込んでくるのが外資系の保険会社です。ただ、それでも90歳まで振り込み75歳まで加入は可能というのが、沢山の保険会社を見ても、最高齢適用タイプです。しかも、死亡保険金はせいぜい100万円です。いくらコロナ禍でお葬式の規模が小さくなったと言っても、葬儀だけにお金がかかるわけではありません。本当に人というのはいろいろなしがらみを引きずって生きていますから、一人鬼籍に入っても、その後ずるずるとお金は出ていくものです。
ですから、直接費用が100万円であっても、その倍の200万くらい葬儀全体の費用を用意してあげたいと思い始めると、月々の掛け金が【えっ!】という金額になるものがほとんどです。庶民の味方のようなキャッチコピーの○○共済は、65歳を過ぎたら加入できる保険が全くありません。そして、日本の大手の保険会社の商品は、対象年齢を拡大しましたと言っても加入年齢が70歳を超すものが無いに等しいのです。
商品はあるけれど、バカ高い保険料ということが相場です。
つまり、年齢が60歳くらいになったら、日々の暮らしのほかに、葬儀費用を自前で積み立てておく方が、保険に入るより良いのではないかと思わせる仕組みしかないのが、今の保険業界の状況と思っていてください。簡単には、あっちの世界には行けないんですね、今のご時世は………。
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