おそらく、イラストは長岡修三(秀星)の手で書かれていたはずです。この頃は、軍艦だったら小松崎茂だったと記憶しています。
この時描かれていたチューブ式鉄道は、今回の中国の発表と原理はまったく同じで、発想はもう50年以上前のものだったことが分かります。
さらに、これの発展型として、地下トンネルをチューブとして大陸間の弾丸列車の構想も載っていました。速度は、何とマッハ5、夢が有りましたね〜〜〜。
少年週刊漫画雑誌は、当時のメディアとしての地位を確立していましたので、今のように発行部数はおおくても存在感が薄いものではありませんでした。元々、漫画雑誌は月刊でした。少年・少年画報・冒険王・ぼくらなんてのが有りましたね。十五大付録とか十八大付録なんて、付録の数を競ったものです。そのうち、付録に行き詰って、雑誌本体に掲載すべき漫画を別冊という名前の付録に分けて、数を水増しするという姑息な形にまで行きついてしまいました。(その逆で、本誌にカラー8ページ続きは付録なんて言う形もありました。)
話がそれましたが、チューブ式鉄道に限らず、当時流に言えば空想科学モノが、少年の心を捉えてウキウキさせていたのです。タンカーの大型化の究極の姿として、船体が中央で連結されて、大きなジョイントで波が来ると、くの時になったりハの字になったりして航行を続けるなんて言うものや、高空を飛ばず地面効果を最大限に生かした大型貨物飛行機の構想なども、あたかもすぐにでも実現するかの勢いで描かれていました。
こうした心を掻き立てるようなエンターテイメント性は、復活して欲しいものです。そして、実物写真より圧倒的に迫力のあるイラストは、それだけで価値のあるモノです。
現実に戻って話を進めますが、あなたは中国の作るチューブ式弾丸列車に乗ってみたいと思いますか。