しかし、次から次に決済方法を取り入れた結果、レジでの対応時間にえらく時間を取られるようになってしまいました。
コンビニのように、ひっきりなしに客が来るわけではなく、一人また一人と比較的列ができにくい場合なら、「何とかPay」でも良いのでしょうが、限られた時間内に多くの人が詰めかけるような商売では、この「何とかPay」のために、レジの効率が明らかに落ちています。
それだけでなく、店独自のポイント発行がさらに処理速度を遅くする方向に引っ張っているのです。
遅くなる要因は、他にもあります。スマホで支払う方法を孫や娘に設定して貰った老婆は、いざ一人で決済画面を開いて金額を打ち込んで、店に認証して貰って振り込むまでの行為は、とても遠い道のりと化します。
老婆にとっては、スマホで払うという行為は実は全く分かっていないのかもしれないような場面に、かなり頻繁に出くわしますから、店にとっても説明に時間を取られて困っているはずです。スマホの操作がとても滑らか、決済画面もさっと表示し、支払い金額を読み取るか入力するかも全くスムースに操作する人も確かに多くはなってきています。
でも、そんなにスムースに処理しても、現金決済の速度より遅く、処理時間は最低でも2〜3倍はかかっています。デキル人間でさえ時間がかかるスマホ決済、結局一部の好き者が利用するだけで終わってしまいそうな気もしてきました。
現金決済は、やはり安全で素早く大きな間違いも発生し辛く、と良いことづくめであることが、改めて示されたわけです。
現金以外の決済方法は、所詮、あだ花のまま終わるのか、要注目です。そして、3.11のような転変地異が起きたなら、スマホ決済は不能になる可能性は高いですから、現金を持ち歩かないと嘯くと、大きなしっぺ返しを食らいますよ。